北越奇談 日本海にまつわる不思議な話し
橘 茂世(号:崑崙)述 大高興 訳 葛飾北斎 挿絵
北の街社'78

江戸時代の知識人による、越後の七不思議や人物伝など、不思議な話しを集めた全5巻本を一冊にまとめた口語訳本です。
崑崙先生曰く、不思議な話しはなぜ不思議なのか?
自分としては「そりゃ逆でしょう、天然自然の不思議な出来事を語るから不思議な話しなのだ」と思ったら論点が違いました、
不可思議とは天然自然に起こる事で予想できるはずが無いと言うのは間違いで、
全ては鬼神等の仕業である、その鬼神やら龍やらと言うのは人間の伺い知らない理の範疇の物だから、その考えを人間が理解する事はできない、だから不思議と感じるのだそうだ。
なるほど、非科学的だが論理的だ。
つまり、将来的に鬼神の研究が進んでいつの日か理解される日が来たら、不思議はひとつづつ消えていくと言う事だな。
きっと当時としてはかなりカルトでクールな本だったはず(ホントか>俺)
だがしかし、新潟県は
原油産出量で日本一の地域だとか、
縄文時代の遺跡から多数の出土品が有るとか、鬼神ではない事の解明で知っちゃってる現代人としては、どうしてもほのぼのしてしまうのは仕方ないよね。
特にほのぼのしちゃうのが、孝行息子は埋蔵金を掘り当てると言う啓蒙的な下り。
江戸文化の爛熟期とはいえ、こういう事をわざわざ言わなきゃならない程、当時の道徳観みたいな物は下り坂だったんだろうか?
ましてや、こういうカルト系の書籍で語る事ではなかろうと思うんだが、もしかして検閲対策だったりして……まったく不思議な崑崙ワールドですね。